香典の渡し方(通夜・葬儀・告別式)

通夜、葬儀・告別式の香典の渡し方を解説します。
香典とは、故人に対する供養の気持ちを表わすものであり、線香や花の代わりとして通夜や葬儀の際に持参します。
ここでは通夜、葬儀・告別式の受付で述べる言葉や挨拶をはじめ、香典の渡し方と袱紗の使い方、自宅を訪問する際の香典の渡し方について(故人や遺族の友人・知人などの場合、会社・職場の代表や上司の代理の場合、親族の場合など)、ケース別に解説します。
………このページの内容………
▼1. 香典の渡し方>通夜、葬儀・告別式の受付で(言葉や挨拶など)
・受付での主な流れと挨拶
(1-1)故人や遺族の友人・知人などの一般参列者の場合
(1-2)会社の社長の代理、職場の代表の代理、会社・職場の上司の代理が参列する場合
(1-3)会社・職場の社長自身、代表や上司や同僚自身が参列する場合
(1-4)故人の親族の場合
▼2. 香典の渡し方と袱紗 別ページ
(2-1)袱紗(ふくさ)の使い方と香典の渡し方 別ページ
(2-2)袱紗(ふくさ)が無い時には 別ページ
▼3. 法事・法要の香典の渡し方と袱紗 別ページ
[参考ページ]
・香典の金額の相場とめやす>>>
・中袋なしの香典の書き方と裏面>>>
・香典の入れ方、包み方>>>
・香典の入れ方(中袋がない時ほか)>>>
・香典の渡し方 通夜,葬儀,告別式>>>
・香典の渡し方 法事,法要>>>
・香典の渡し方 後日>>>
・香典の渡し方 袱紗の使い方>>>

 1.通夜、葬儀・告別式の受付で(言葉や挨拶など)

訃報を知ったら、通夜または葬儀に香典を持参します。
受付で挨拶をして、香典を渡して記帳します。

受付での主な流れと挨拶

通夜・葬儀の受付での主な流れは以下の通りです。
( 注:[②香典を渡す])と[③記帳する]は順序が逆になることもあります。会場や受付のスペースの広さや、参列者の数などによっても異なります。)

[① 挨拶をする]
[②香典を渡す]
[③記帳する]
[④返礼品または、返礼品の引換券を渡される]
[⑤ 式場へ移動]

通夜、葬儀・告別式の受付で言葉や挨拶
(1-1)故人や遺族の友人・知人などの一般参列者の場合
[① 挨拶をする]
受付の前で「このたびはご愁傷様でございます」などと述べて一礼します。

( ↓ 注:[②香典を渡す])と[③記帳する]は順序が逆になることもあります)

[②香典を渡す]
持参した香典を出し、受付台の盆に乗せます(通常は受付台に黒盆などがありますので、それに乗せます)。[渡し方は>>>
このとき特に言葉は不要ですが、もし言葉を述べるなら「ご霊前にお供えください」あるいは「どうぞお供えください」などと言いながら出します。

[③記帳する]
受付係が「ご丁寧にありがとうございます。恐れ入りますがこちらに記帳をお願いします」などの言葉を述べるので、筆、筆ペン、ペンなどの用意されている筆記用具を使って芳名帳に記帳します。
ゆっくりでも構いませんので、丁寧に住所、氏名(フルネーム)を書きます。

[④返礼品または、返礼品の引換券を渡される]
受付係から「ありがとうございました。こちらをお納めください」などと返礼品をわたされます(または、「ありがとうございました。恐れ入りますが、お帰りの際に(式場出口で)こちらをお受け取りください」などと引換券を渡されます)。

[⑤ 式場へ移動]
受付係から「こちらにどうぞ」「あちらの入り口にお進みください」などと案内をされますので、指示に従ってください。

もし、そのまま帰る場合には、「申し訳ございませんが、あいにく所用がございますので、本日はこれで失礼いたします。ご遺族に宜しくお伝え下さい」などと述べて一礼。そのあと辞去します。
▼ワンポイント
通夜と葬儀の両方に参列する場合の香典は?
・香典は通夜または葬儀のいずれかに持参します。もし通夜と葬儀の両方に出席する場合には、香典はどちらの時に出しても構わないのですが、もし通夜の時に受付で香典を渡した場合には、葬儀の際は記帳だけとなります。
  また、通夜に急いで駆けつけたというような場合には香典を持参しないで受付では記帳だけをし、葬儀の時に改めて香典を持参します。

通夜、葬儀・告別式の受付で言葉や挨拶(つづき)
(1-2)会社の社長の代理、職場の代表の代理、会社・職場の上司の代理が参列する場合

▼社長名で代理の人が香典を持参したり、上司の代理で参列する場合
※ 会社職場の社長や上司の代理で会葬する場合には、社長や上司の名刺を預かって行きます。受付に到着する前にの準備をしておきます。

★準備
上司の名刺の右上に「弔」と書き、縦書きの名刺の場合は左端、横書きの場合は下端に「上司の代わりに会葬させて頂きます。佐藤太朗」と、会葬に訪れた部下の氏名を書いておきます。
代理で改装する本人の名刺には右上に「代」と書いておきます。

[① 挨拶をする]
受付の前で
「このたびはご愁傷様でございます。サンプル物産横浜支店の者でございます。上司の代理でまいりました。」
「このたびはご愁傷様でございます。サンプル物産総務部の者でございます。弊社社長の代理でまいりました。」
などと述べて一礼します。
このとき、上司の名刺の右上に「弔」と書き、縦書きの名刺の場合は左端、横書きの場合は下端に「上司の代わりに会葬させて頂きます。佐藤太朗」と、会葬に訪れた部下の氏名を書いたものと、自分の名刺の右上に「代」と書いたもの(★受付前に準備しておきましょう)を2枚重ねて、受付に渡します。 このとき、代理で参列する部下自身の名刺は下になるように重ねて渡します。
(代理人の名刺は渡さないこともあります)。

( ↓ 注:[②香典を渡す])と[③記帳する]は順序が逆になることもあります)

[②香典を渡す]
持参した香典を出し、受付台の盆に乗せます(通常は受付台に黒盆などがありますので、それに乗せます)。[渡し方は>>>
このとき特に言葉は不要ですが、もし言葉を述べるなら「ご霊前にお供えください」あるいは「どうぞお供えください」などと言いながら出します。

[③記帳する]
受付係が「ご丁寧にありがとうございます。恐れ入りますがこちらに記帳をお願いします」などの言葉を述べるので、筆、筆ペン、ペンなどの用意されている筆記用具を使って芳名帳に記帳します。
記帳の際は、 社名は(前に記帳している人の書き方に従って)、住所の欄か、氏名の右側に書きます。もし他に社名を書いている方がいない場合には受付の人に「社名はこちらにお書きしてよろしいですか?」と確認してください。不要と言われたら社名は書きません。住所は会社・職場の住所となります。
氏名は代理の人ではなく上司の肩書きと氏名をフルネームで書き、左下に「代」と書きます。

もし代理人自身も香典を持参した場合には、記帳の際に上司の分と代理人の分の2名分を書きます。このときに用意する代理人自身の名刺については(1-3)参照。

[④返礼品または、返礼品の引換券を渡される]
受付係から「ありがとうございました。こちらをお納めください」などと返礼品を渡されます(または、「ありがとうございました。恐れ入りますが、お帰りの際に(式場出口で)こちらをお受け取りください」などと引換券を渡されます)。

[⑤ 式場へ移動]
受付係から「こちらにどうぞ」「あちらの入り口にお進みください」などと案内をされますので、指示に従ってください。

もし、そのまま帰る場合には、「申し訳ございませんが、あいにく所用がございますので、本日はこれで失礼いたします。ご遺族に宜しくお伝え下さい」などと述べて一礼。そのあと辞去します。


▼部署名で香典を出す場合
※部署名で香典を出す場合、代表者のみが会葬するのであれば、できれば受付では名刺の右上に「弔」と書き、縦書きの名刺の場合は左端、横書きの場合は下端に「◯◯部を代表して会葬させて頂きました」と書いて受付に渡すと丁寧ですし、遺族も香典返しなどの手配の際に宛先がわかりやすくなります。連名で出す場合名前の書き方や注意点は、こちらへ[香典の名前の書き方

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通夜、葬儀・告別式の受付で言葉や挨拶(つづき)
(1-3)会社・職場の社長自身、代表や上司や同僚自身が参列する場合

▼社長が香典を持参したり、上司、同僚本人が香典を持参する場合
※ 受付に到着する前にの準備をしておきます。

★準備
自分の名刺の右上に「弔」と書いたもの、または
自分の名刺の右上に「弔」と書き、名刺の左下の角の部分を表側(おもてがわ)に曲げたもの、を用意しておきます。
横書きの名刺のときには、名刺を横にした状態で右上に「弔」、左下角を表側に曲げます。

[① 挨拶をする]
受付の前で
「このたびはご愁傷様でございます。サンプル物産の見本一朗でございます。」
などと述べて一礼します。
このとき、自分の名刺の右上に「弔」と書いたもの、または
自分の名刺の右上に「弔」と書き、名刺の左下の角の部分を表側(おもてがわ)に曲げたもの(★受付前に準備しておきましょう)を受付に渡します。

( ↓ 注:[②香典を渡す])と[③記帳する]は順序が逆になることもあります)

[②香典を渡す]
持参した香典を出し、受付台の盆に乗せます(通常は受付台に黒盆などがありますので、それに乗せます)。[渡し方は>>>
このとき特に言葉は不要ですが、もし言葉を述べるなら「ご霊前にお供えください」あるいは「どうぞお供えください」などと言いながら出します。

[③記帳する]
受付係が「ご丁寧にありがとうございます。恐れ入りますがこちらに記帳をお願いします」などの言葉を述べるので、筆、筆ペン、ペンなどの用意されている筆記用具を使って芳名帳に記帳します。
記帳の際は、 社名は(前に記帳している人の書き方に従って)、住所の欄か、氏名の右側に書きます。もし他に社名を書いている方がいない場合には受付の人に「社名はこちらにお書きしてよろしいですか?」と確認してください。不要と言われたら社名は書きません。会社の社長や上司、同呂として香典を出す場合の住所は会社・職場の住所となります。

[④返礼品または、返礼品の引換券を渡される]
受付係から「ありがとうございました。こちらをお納めください」などと返礼品を渡されます(または、「ありがとうございました。恐れ入りますが、お帰りの際に(式場出口で)こちらをお受け取りください」などと引換券を渡されます)。

[⑤ 式場へ移動]
受付係から「こちらにどうぞ」「あちらの入り口にお進みください」などと案内をされますので、指示に従ってください。

もし、そのまま帰る場合には、「申し訳ございませんが、あいにく所用がございますので、本日はこれで失礼いたします。ご遺族に宜しくお伝え下さい」などと述べて一礼。そのあと辞去します。
 

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通夜、葬儀・告別式の受付で言葉や挨拶(つづき)
(1-4)故人の親族の場合

▼遺族ではなく親族が参列する場合
※ 受付係は、葬儀社の人や、近所の人などの外部の人が行うこともあります。
受付係が遺族や親族の場合と、外部の人の場合では挨拶が異なります。

●葬儀社の人や、近所の人など外部の人が受付をしている場合
[① 挨拶をする]

受付の前で「親族の者です。このたびはお世話になります」などと述べて一礼します。

「ご苦労様です」は目上の人に対して使うのは失礼にあたります。
葬儀社の人にとっては親族は一応クライアント側とも言えるので「ご苦労様」という挨拶も使える立場ではありますが、受付係が近所の人であれば、相手を目下の者とみることになり使えません。挨拶の言葉が気になる場合には「親族の者です。このたびはお世話になります」あるいは「恐れ入ります。親族の者です」などと述べて一礼するのが無難でしょう。

( ↓ 注:[②香典を渡す])と[③記帳する]は順序が逆になることもあります)

[②香典を渡す]
持参した香典を出し、受付台の盆に乗せます(通常は受付台に黒盆などがありますので、それに乗せます)。[渡し方は>>>
このとき特に言葉は不要ですが、もし言葉を述べるなら「ご霊前にお供えください」あるいは「お供えください」などと言いながら出します。

[③記帳する]
受付係が「ありがとうございます。恐れ入りますがこちらに記帳をお願いします」などの言葉を述べるので、筆、筆ペン、ペンなどの用意されている筆記用具を使って芳名帳に記帳します。
ゆっくりでも構いませんので、丁寧に住所、氏名(フルネーム)を書きます。

[④返礼品または、返礼品の引換券を渡される]
受付係から「ありがとうございました。こちらをお納めください」などと返礼品をわたされます(または、「ありがとうございました。恐れ入りますが、お帰りの際に(式場出口で)こちらをお受け取りください」などと引換券を渡されます)。

[⑤ 式場へ移動]
受付係から「こちらにどうぞ」「あちらの入り口にお進みください」などと案内をされますので、指示に従ってください。
 

………関連ページ………
▼2. 香典の渡し方と袱紗 別ページ
(2-1)袱紗(ふくさ)の使い方と香典の渡し方 別ページ
(2-2)袱紗(ふくさ)が無い時には 別ページ
▼3. 法事・法要の香典の渡し方と袱紗 別ページ
[参考ページ]
・香典の金額の相場とめやす>>>
・香典の入れ方、包み方>>>
・香典の入れ方(中袋がない時ほか)>>>

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