祝儀袋

■ 祝儀袋の中袋とは
ご祝儀袋とは祝福の気持ちを込めたお金を包む袋のことです。ご祝儀袋や熨斗袋には、中袋がついているものもあります。また、正式な包み方で祝儀袋を作る場合には現金をそのまま包むのではなく中包みでお金を包んでから祝儀袋に入れます。ここでは祝儀袋と中袋についての解説をはじめ、中袋および中包みのお金の入れ方、金額の書き方と裏面の書き方、お金の向き(お札の表と裏)を説明します。
………このページの内容………
▼1. ご祝儀袋と中袋・中包み
  祝儀袋と中袋とお金の向き
  お札の表と裏
  祝儀袋の糊(のり)と封
▼2. 中包みの包み方
  お金の入れ方、包み方、向き
▼3. 金額の書き方と裏面の書き方
▼4. ワンポイント「連名の場合の中袋」
※祝儀袋の表書き(書き方、連名の場合など)>>祝儀袋の書き方へ
※祝儀袋の中袋 書き方>>祝儀袋の中袋 書き方へ

1.御祝儀袋とは・ご祝儀袋マナー

結婚祝いや出産祝いなど、お祝いの気持ちを表わすお祝い金を包む袋をご祝儀袋と言います。
ご祝儀袋は、一般的には「お祝い用のし袋」「お祝いのし袋」などと呼ばれます。

祝儀袋と中袋とお札の向き
祝儀袋と中包み(または中袋)とお札は、表=おもての面が揃うように入れます。
祝儀袋は、お祝い用の熨斗袋のことです。また正式な包み方として上包みもあります。
代表的な例として、①〜③をご紹介します。
①祝儀袋+中包みの場合 ②祝儀袋+中袋の場合
③祝儀袋のみの場合 ・①〜③の見本画像では、のし袋の紅白の水引きが蝶結びになっています。これは長寿祝い、出産祝い、新築祝いなどの一般的なお祝い事に使えるタイプです。

・もし結婚式に関わるお祝いのお金や品物を包む場合には水引きが結び切りのタイプののし袋やのし紙(熨斗紙)を使います。結び切りタイプの水引きの見本イラストはこちら>>>
お札の表と裏 (お札はどっちがおもて?)

←お札にも表と裏があります。
人物がある方がおもて。人物がない方が裏です。
祝儀袋に入れる時にお札の表と裏が必要になってくるので覚えておきましょう。
祝儀袋の糊と封 (祝儀袋は糊付けするの?)

祝儀袋

[上包み、中包みと分かれるタイプ]

上包み
…上包みはi一番外側の包みをさします。糊付けは不要です。

中包み…中包みも糊付けなしでも失礼にはあたりません。しかし金額が多い時には糊付けすることもあります。糊付けするのなら、下記の拡大図図の◯の部分。封の〆の字を書きます。

下記は中包みを裏から見た図です。なお中包みの包み方の詳細はこのページの別項2.にて説明します。

[のし袋、中袋と分かれるタイプ]

のし袋・祝儀袋
…のし袋・祝儀袋の開口部は糊付けする必要はありません。
 最近の祝儀袋には封のシールがついているものも市販されています。シールなら簡単にはがせるので、使っても良いでしょう。

中袋…中袋も開口部を糊付けしなくても失礼には当たりません。

・左のように、表書きに短冊がついているタイプの祝儀袋があります。表書きの文字がゴールドであったり、上包み紙が特殊な紙のために文字が書きにくかったり、水引きが豪華な場合などに良く用いられます。
こうした場合には短冊に姓または氏名を書き、短冊は必ず糊または両面テープでとめます。

表書きに短冊が付いているタイプには、水引きが結び切りのタイプも、蝶結びのタイプもあります。

なお、左の見本の水引きは結び切りのタイプで、結婚に関わるお祝いの現金や品物を包む場合に使います。

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2.中包みの包み方

 ご祝儀袋の中包みの包み方についてご説明します。

中包みのお金の包み方(お金の入れ方、包み方、向き)

①半紙、奉書紙などは、裏側を上にして置きます。

まず最初にお金を置く位置を決めるためのガイドラインを作ります。
右の見本のように 下から上に折り目をつけます。

ガイドラインに沿ってお金を置きます。

お札が二枚以上の場合には、お札の向きを揃えます。結婚のお祝いの時にはお札は新札を用いるのが慣例となっています。
また最終的に表側(人物の顔のある側)がのし袋の表側に来るように包むのが正式とされています

②お札の 左を折ります。

③お札の右を折ります。

④お札の部分を下から上に折ります。
これにより、下の⑤ではこれまで下を向いていた面が出たことになります。

⑤先端の部分を下に折ります。
⑥左の⑤を裏返すと中包みが完成!
  人物のある側がおもてに出ることになります。

左上と左下が開いているのが正式な包み方。

紙のサイズなどの都合で万一折り方がずれた場合でも、右上が開いている形ならOK。
※但し左下が開いた形は弔事用なのでNG

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上包みの包み方


それでは上包みを作ります。

⑦中央に中包みを置きます。この時、顔のある方が表です。 左側を折ります。


⑧右側を折ります。

⑨上を後ろに折ります。


⑩(上記⑨で上から下に後ろに折った後で)裏返しにし、下図のように下から上に折ります。
最後に表に戻します。 これで上包みの完成。

⑪水引きをつけるとこんな感じです。

祝儀袋と中包み(または中袋でもOK)とお札は、表(=おもて)の面が揃うようになります。

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3.金額の書き方(お祝いのし袋の中袋 金額の書き方)

ご祝儀袋の中袋(中包みとも言います)などに書く金額の書き方について解説します。

ご祝儀袋の中袋の金額の書き方(中袋のおもて側)

・市販のご祝儀袋の中には、中袋(中包み)がついているものもあります。

・ 正式には外の袋と同じ筆記具を使うのが正しいマナーです。中袋に金額や住所を書く欄があるものは、その中に記入します。
中袋に印刷されている枠(住所や金額の記入欄)が狭い場合に、黒ボールペンを使う方がいらっしゃいますが、できれば毛筆または筆ペンで書きます(年配の方の中には気にする方もいらっしゃいます。どうしても書きにくければサインペン、万年筆で)。

・下記は、中袋に書く漢数字の表記のしかたです。
 上に金という文字を書くのが通例ですが、「金参萬圓也」のようなはつけなくて良いとされています。

  ※弔事の場合は金額も裏面に書く地域もあります(地方によって異なります)。

祝儀袋の中袋の表側 / 金額を書く 弔事袋の中袋の表側 / 金額を書く

[結婚式の御祝儀袋]
金額の例 30,000円 
  ※濃い墨で書く

30,000円
三万円
参万円
参萬円
参萬圓
など。

[弔事の場合]
金額の例 10,000円
  ※薄墨で書く

10,000円
一万円
壱万円
壱萬円
壱萬圓
など。
・中袋に書く金額の書き方の例
(最近は結婚式の御祝儀袋に横書きの金額記入欄が印刷されているものもあり、アラビア数字で書くケースも増えているようです(0,1,2,3…を使い、30,000円、50,000円などと書く)。
1 2 3 4 5 6789 10



 
1000 10000  
 

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中袋の裏面の書き方(中袋のうら側)
祝儀袋の中袋の裏側 / 氏名を書く 弔事袋の中袋の裏側 / 住所氏名を書く

裏側…裏面には住所氏名を書きます。
結婚式披露宴に招待されている時にはには氏名のみを書きます。
お祝い事の場合には、裏面も濃い墨で。
表側を縦書きで書いた場合には、裏面も縦書で書きます。

裏側…裏面には住所と氏名を書きます。
表面と同様、裏面も薄墨で。
表側を縦書きで書いた場合には、裏面も縦書で書きます。

住所を書くのはお礼状を書く時に配慮するものです。

※(地方によっては)金額も裏面に書く地域もあります。
ワンポイント
市販の祝儀袋の中には、中袋に「金額、郵便番号、住所、氏名、電話番号を書くための欄」があらかじめ印刷されているものがあります。本来の中袋はこうした印字は無いものを用いるのがマナーですが、たまたま購入した市販品の中袋に印字されていたらその場所に書いても良いでしょう。
もし記入欄が縦書きの場合には、住所番地、電話番号も漢数字で縦書きとなります。特に電話番号は縦書きでは読みづらいので注意して下さい。
(ここからはあくまでも事務局の見解ですが、もともとこうした「住所、氏名、金額、電話番号欄」が印字されている中袋自体が正式なマナーではありませんので、電話番号は横書きで0,1,2,3…のアラビア数字で書くほうが読み手も読みやすいと思います。書きにくいまたは読みづらい電話番号の場合には、むしろ横書きをおすすめします。)

4. ワンポイント「連名の場合の中袋」
職場などで数千円ずつお金を出し合って連名でご祝儀を包むことがあります。連名の場合の中包についてご紹介します。
ご祝儀袋の下の段の書き方(連名の場合)3名
連名の場合(3名)

友人からの
【祝儀袋の表書き】
←同じ立場の3人、例えば友達3人でご祝儀を包む場合など
……中心、左、右に、対象になるようにバランスよく配置します。

上司や年長者と包む
【祝儀袋の表書き】
←上司や年長者と一緒に御祝儀を包む場合
……中心に最も格上もしくは年長者の氏名を書きます。二番目の人はその左に、三番目の人は最も左に書きます(左の見本では甲、乙、丙の順)

注意…これは祝儀袋ではなく中袋です。

[中袋の裏面
の書き方]3名の場合
…中心の袋の合わせ目にかからないように、中心から左に書きます。一番右に年長の人または、肩書が上の人がくるようにします。
同じ立場の弾人の場合には記載順は自由です。

見本のように中袋の裏面に書かずに、中袋の中に紙幣と一緒に紙を入れる場合もあります。下記の4名以上の場合を参照して下さい。

ご祝儀袋の下段の書き方(連名の場合) 4名以上
連名の場合(4名以上) 

←4名以上でお金を出し合う際にグループ名がない場合には、代表者の氏名を中央に書き、その左側に控えめにその他の人の人数を書き添えます。


受け取り手がお礼状を出せるように、メンバーの住所氏名を書いたリストを中に入れます(メンバーリストは半紙や奉書紙に毛筆で書くのが正式ですが、便箋にペン書きの略式でも可)。
全員が同額を出したのであれば金額の内訳は書きません。もしも金額がバラバラであれば内訳を書きます。
 

←連名で御祝儀を渡す場合、部署名やグループ名があれば部署の名称やグループ名が中心に来るように書きます。
「◯◯部一同」「◯◯課一同」「◯◯部有志一同」など。

会社名や部署名を書く場合には、「◯◯課一同」「◯◯部一同」が中央にくるように(その右側に会社名や部署名がくるように)配置を考えて書きます。


相手先がお礼状を出せるように、メンバーの住所氏名を書いたリストを中に入れます(半紙や奉書紙に毛筆で書くのが正式ですが、便箋にペン書きの略式でも可)。
メンバーリストは、必ず目上の人の氏名から順に書きます。
なお、 毎日会う間柄の場合には住所は省略されることもあります。
また、 全員が同額を出したのであれ金額の内訳は書きません。もしも金額がバラバラであれば内訳を書きます。
 
※会社職場関係でも、3名までの連名の場合には(個人の場合と同様に)メンバーの中に上司や目上の人がいればまずはその人の名前を中心に書き、次の人をその左側に書く、というように中心から左へと順番に書いていきます。中央よりも右は空欄となります。
(この場合、もし会社名や部署名を書く場合には中央の人の氏名の右側にくるように書きます。つまり氏名が中央にあり会社名や部署名がセンターよりも右側にはみだして書く形となります。)

もしメンバーが対等な関係の3名の場合には、センター、右、左、というように左右対称になります。
(この場合、もし会社名や部署名を書く場合には一番右側の人の氏名の右側にくるように書きます。)

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